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(参考資料)日本人はなぜ戦争へと向かったのか

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第1回“外交敗戦”孤立への道

「坂の上の雲」の時代に一気に世界の表舞台に躍り出た日本。それからわずか30年あまりで戦争への道を突き進んでいくことになる。日本はなぜかくも短期間のうちに世界の趨勢から脱落することになったのか。太平洋戦争70年の年に問いかける大型4回シリーズ。

戦後、軍関係者や研究者が、国策決定に関わった旧軍人や外交官を対象に膨大なヒアリング調査を実施した。その「幻の肉声」の山を手がかりに、第1回は、なぜ日本が孤立していったのかを探る。

満州事変の対処において世界の潮流を見誤り、国際連盟を脱退。さらに、孤立を避けようと最も危険なドイツ接近を選ぶ。当時の外務大臣をはじめとする数々の証言と最新の研究から、外務省と陸軍が二重外交を繰り広げて国際的な信用を落とし、さらに、入手した情報を共有せず国家戦略なきままに外交を展開するというミスの連鎖が浮かび上がってくる。

第2回 巨大組織“陸軍” 暴走のメカニズム

世界の表舞台に躍り出た日本が、なぜわずかの間に世界の趨勢から脱落し、太平洋戦争への道を進むようになるのか。太平洋戦争70年の年に問いかける大型シリーズの第2回。

戦争を引き起こした戦犯とされる日本陸軍は、なぜ、いつから暴走したのか。
人事記録や幹部の発言を子細に追う最新の調査の結果、浮かび上がってくるのは、エリート官僚集団が徐々に変質し、中心なきまま迷走していく姿だ。当初、世界から遅れぬよう“改革”を叫んだ若手の軍官僚たちは、軍の枢要なポストを独占し思い切った机上のプランを実行に移すようになる。そして軍事戦略の違いから派閥抗争を繰り返し、やがて、現地が東京の軍中央の統制が効かないまでに混乱が広がる。巨大エリート組織が暴走した“錯誤のメカニズム”を、まさにその組織の最前線にいた当事者が赤裸々に語る。

第3回 ”熱狂”はこうして作られた

「坂の上の雲」の時代に世界の表舞台に躍り出た日本が、なぜわずかの間に世界の趨勢から脱落し、太平洋戦争への道を進むようになるのか。開戦70年の年に問いかける大型シリーズの第3回。

日本が戦争へと突き進む中で、新聞やラジオはどのような役割を果たしたのか。
新聞記者やメディア対策にあたった軍幹部が戦後、開戦に至る時代を振り返った大量の肉声テープが残されていた。そこには、世界大恐慌で部数を減らした新聞が満州事変で拡販競争に転じた実態、次第に紙面を軍の主張に沿うように合わせていく社内の空気、紙面やラジオに影響されてナショナリズムに熱狂していく庶民、そして庶民の支持を得ようと自らの言動を縛られていく政府・軍の幹部たちの様子が赤裸々に語られていた。

時には政府や軍以上に対外強硬論に染まり、戦争への道を進む主役の一つとなった日本を覆った“空気”の正体とは何だったのだろうか。日本人はなぜ戦争へと向かったのか、の大きな要素と言われてきたメディアと庶民の知られざる側を、新たな研究と新資料に基づいて探っていく。

第4回 開戦・リーダーたちの迷走

なぜ日本は無謀な戦争への道を選択したのか。太平洋戦争70年の年に問いかける大型シリーズ。最終回は、いよいよ開戦を決定した1941年をとりあげる。

今回見つかった当事者たちの戦後の証言テープからは、驚くべきリーダーたちの実態が明らかになった。日本の国策決定の場は、全ての組織の代表者が対等な権限を持つ集団指導体制で、全会一致が建前。常に、曖昧で、玉虫色の決定が繰り返された。各組織のリーダーたちは、戦争に勝ち目がないことを知りつつも、戦争できないと言うことが自らの組織に不利益を与えると考え、言い出すことができない。海軍、企画院、陸軍、首相、それぞれが互いに責任を押しつけ合い、重大案件は先送りとなっていく。しかし、日米交渉が暗礁に乗り上げ、妥結の見通しがみえない中、首脳部は、国力判断、すなわち国家の生産力
・戦争遂行能力のデータを総動員して、譲歩か、戦争かの合議を行う。結論は、各組織の自壊を招く「戦争回避」より、3年間の時間を稼ぐことのできる「開戦」の方に運命を賭ける。日本のリーダーたちは、国家の大局的な視野に立つことなく、組織利害の調整に終始し、最後まで勇気をもった決断を下すことはなかったのである。

poet

大脇コメント

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