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和の哲学・実学研究会の概要

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趣旨

王道が廃れ、覇道が再び跋扈する中、今こそ英知を結集して第3の人類恒久平和の道を模索すべき時です。
一般的に「和」とは紛争の無い状況をイメージしますが、大和信春氏は、「総互恵的関係」と定義、江戸時代、藩政改革に画期的な業績を収めた恩田杢の『日暮硯』の中から世界に通じる普遍的な「和道」を導き出しました。氏の提唱する「和道」は個人や家庭は言うに及ばず、全国各地で企業の指針として活用されています。長年、経営現場の指導に当たってこられた大和氏をお迎えし、日本的和の理念と国際平和外交政策を確立するべく、志を同じくする諸グループの協働の形で研究会をスタート致しました。下記のごとく、月例ペースで研究会を開催致しますので、皆様の積極的ご参画をお待ち致しております。

世話人

  • 一色 宏
    未来創庵 庵主、ロゴデザイナー
  • 菅野 英機
    NPO法人日本民俗経済学会理事長、上武大学名誉教授
  • 千葉 謙吾
    NPO法人国際平和文化センター代表事・田園調布自治会連合会会長
  • 福岡 克也
    地球市民機構理事長・早稲田大学環境総合研究センター顧問
  • 三原 晃
    NPO法人ローハスクラブ理事長・Forum of NPO 代表、他

「世界万民に通じる平和哲学・実学の確立を!」

この度、日本的な伝統に則った平和の実学に関する探究の成果が公開された。この真の平和哲学は、世界万民にも通じるものである。
この考え方は、大和信春氏が今日の世界の混迷・混乱を予期して、18年前から営々と探究されてきたものであり、コペルニクス的大発見であり、パラダイムの世紀的転換である。
コロンブスの卵や万有引力など当然の事柄も、最初の発見は偉大である。江戸時代末期、松代藩の財政改革を見事にやり遂げた恩田杢(モク)の感動的な物語に触れた人は少なくないと思われるが、そこから新しい経済学の原理、平和の実学を導き出した大和氏の天才的な哲学性に脱帽せざるを得ない。氏が「現代の佐久間象山、吉田松陰」と称されるのも納得できる。

大和氏の表現はあまりに平易なので軽く見過ごされやすいが、永年、東西比較思想を専攻し、平和研究に勤(いそ)しんできた小生には痛いほどその偉大さがよくわかる。氏の哲学的存在論に範囲を限定して、要点を3点ご紹介する。
現代の危機は、文明史的危機だと言われて久しい。それは東西の人々が「存在」を当たり前だと思っているからにほかならない。この当たり前が実は錯覚であり、互いに一面的であるという事実に気付きにくい。
求道熱心な小生が高校生の時に、曹洞宗の鎌谷仙龍翁が橋本凝胤氏(薬師寺管主)の『般若心経講話』の本をお貸しくださった。「色即是空、空即是色」の衝撃的とも言える観の転換の体験は、今も魂の奥深く刻まれている。見ているものが見えているままでは無い。心を虚心にして素直に見ると(現象学的)、存在の実像に迫ることができる。
トインビーもその著書に現代の挑戦に応戦する希望ある道は、現実や過去、未来、自己からの逃避ではなく、自己と向き合う第4選択、「変貌」であると言っている。

さて、その3つとは何であろうか?
第1に「存在」とは、西欧が見つめて来た「個物」(部分)だけでは無く、東洋がより深く見詰めて来た「連体」(全体)だけでもない。「存在物」は、「個物」と「連体」との二重的存在であるということである。
この全体と個の複眼的アプローチの必要性は、現代医学、現代経済学のアポリアの克服に大きな力を発揮しつつある。12月5日の「国際融合医療協会」の国際フォーラムの試みもその1つであり、「はやぶさ」の3度にわたる危機からの奇跡的な帰還を可能にしたのも日本的和、ホリスティックなアプローチの成果であった。西欧でも指摘されていることであるが、最近、『知識の構造』で小宮山宏氏は、部分的知識だけではなく「全体的知識の全体像を俯瞰する」ことの重要性を強調している。
第2に「存在」とは、見えるものだけでは無く 、見えない側面も複眼的に考慮すべき、いわば「色心不二」である。人間は見える肉身と同時に見えない精神的存在(文化的・意味的)である。
それにも関らず、近代経済学は見える数値ばかりを追い、見えない精神的価値を見える形で数値化しようとする努力は認めても、唯物的労働価値説と大差が無い。大型コンピューターを駆使し膨大な経済予測をしてもなかなか経済予測が当たらないのは、「存在」の見えない側面を表現しきれないからである。近代経済学の必死の努力も知らず、景気回復、雇用促進をただ見える数値の財政政策だけに頼るお偉方は、一度座禅でも組んで「存在」と向かい会ってはいかがなものであろうか? 経済政策は文化・教育政策と車の両輪のごとく並行して行わなければならないことがしっかり見えてくるだろう。
「預欣」、「受欣」、「授欣」と見えない人の喜びを計量化した大和氏の卓見に脱帽する。
大和氏の経済学は見える経済現象と見えない心の世界を合わせた複眼的経済学(和の実学)の試みである

第3に「存在」とは、静止ではなく絶えず「運動している」ということある。
「なぜ存在物は運動しているのか?」古来から哲学的アポリアであるが、ヘーゲルやマルクスの弁証法を超えることができないのはなぜか?この問題は置くとして、宇宙の存在の原理は、小は原子から大は天体の運行に至るまで存在物は自転をしながら公転をしている、「公転・自転の2重的存在」である。原子核を取り巻く電子にしてもスピン核運動だけで軌道核運動を失えば存在できなくなる。常により大きな全体を目指して公転することにより、自然は物質を形成し生命体を維持している。
人間社会においても同じである。個人は家庭を中心に、家庭は団体・地域を中心に、地域は国家を中心に、国家はアジア、そして世界を中心に公転すべきであろう。
しかしながら人類史上、国家から世界へ向かう過程での国益のせめぎ合いで、昨今の世界情勢は覇権主義時代への逆戻りのようにもみられる。EUのような共同体の試みがアジアでも模索されている。電子が1つの輪から他の軌道に飛ぶにはエネルギーを増減しなければならない。原子間は全くの真空で、何もない真空にエネルギーをかければある一定の数式にしたがって素粒子が発生する。真空(場)と個物はエネルギーを媒介に同じであることはアインスタインの相対性原理でも明らかでる。
今人類社会に求められるのは、国と国をつなぐ力、国家を地域共同体、世界を1つの家族、共同体に結び合わせる力である。「存在」は、「個物」だけではなく個物と個物のつながった「連体」である存在の実相に目覚め、個人、家庭、団体、地域、国家を固めることから近隣諸国、とともに世界との公転軌道を目指してゆく恒久平和実現の最終段階にあると言えよう。大切なことは、まず授(give)が先で、受(take)が後である。
この簡単な宇宙の原則を実行するだけで世界平和は実現する!まさにコロンブスの卵である禅の公案にもあるが、二宮尊徳の桶の中で水をかき集める話、仏話の長箸で食事する天国と地獄の違いの話、いずれも自分のことより他の人を優先すること、「為に生きる」こと、「愛・慈悲・仁に生きる」こと、時流に言えば「ボランティア(奉仕)に生きる」ことを教えている。そのことを大和氏は平易な形で説いている。これを導き出した大和氏の卓見に満身の敬意を表したい。氏はいよいよ時が来たと認識されている。
ぜひ真の平和を模索されて来た皆様、ぜひ皆様の英知、お力を合わせて万民が希求してきた人類恒久平和の実現しようではあいませんか?

2010/11/29
大脇準一郎

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