「今、我々は何が出来るか?」

              2011.4.19 地球市民機構会議室

   


  
「今こそ日本復興、世界再生へ向けて発信する時!」   

  4月19日午後3時間に渡り白熱した討議がもたれました。発題者はいずれも海
  外経験の豊かな方で特に4分の3が長年国連で働かれたキャリアーの方でした。

  国内の議論の多くが国内的発想で、世界から日本をみるという国際的視点が
  希薄である。我々日本人は、未曾有の大震災に対する日本人の冷静な態度に
  世界の賞賛をうけたことに元気づけらてた。このことは世界の多く人々が 
  他国の良さもわり、自国の良さ、欠点をも分る国際的視野を持っているとい
  うことである。  
 
  海外で暮らす日本人、あるいは日系人と提携し、国連改革、新しい世界再生、
  を為す必要がある。今その炎が点火されたような熱気のあふれる集会であった。
  今後、このトーチは世界へ広がることを期待しています。 

  順次、文化(教育)、政治(憲法・安保)、産業(技術・原子力)問題等、
  分極化にある主張を第3者である国民の判断材料提供の場として公開討論会
  を企画中です。皆様のご意見、日時の都合をお聞かせください。

  以下、4月19日のメモをお伝えします。ボランティアスタッフの皆様のご
  協力に感謝いたします。(DVD録画有り)
 

 一色:東日本大震災の犠牲者の多さと被災された方々のことを想うと心が痛み
    ます。関東地方でも起きる危惧があると言われ、多くの人々が不安を感
    じ希望を失いかけています。ゲーテの言葉に「希望こそ、人間の第二の魂
    である」と言っています。

 発題1「今、必要な国民的コンセンサス創り」: 大脇 準一郎 
    地球市民機構副理事長・
NPO未来構想戦略フォーラム共同代表

   止むに止まれぬ大和魂から問題提起したい。復興をどうするか、政府の復
   興構想会議は名誉議長に梅原猛先生、議長は五百旗防衛大学校長が就任し
   たが、小回りのきくわれわれでしかできないこともあるのではないか。

 1、日本崩壊の危機、意見で国論が分裂。1970年末、ナショナルゴールの
  研究プロジェクトで学んだこと。日本の危機が行き着く所、敗戦ショックか
  ら立ち直れていないこと。米の占領政策、日本は一方的に受け入れ伝統的価
  値を放棄。米軍は、大和魂がこわかった。二度と日本人が立ち直れないよう
  に、価値観崩壊を国軍の解体図った。農地改革、軍閥解体は戦後復興の大き
  な要因となった。

  三島由紀夫、防衛庁で演説し自刃したのはグロテスクで受け入れがたかった
  が、三島が言った文化防衛、伝統文化が失われてゆくことへの警告であった。
  戦後圧倒的な西洋文化の津波に日本文化の伝統は押し流される趨勢にある。
  日本人のアイデンティティーを確立し直さなければならない。今回の大震災
  で、日本人が世界から再認識され日本文化が再評価された。消えつつあるか
  に見えた日本文化は津波に洗われ、以外と健在な素肌を見せた。世界から見
  ると素晴らしい文化遺産だ。

  日本の伝統的文化に返るのか、自由と民主主義に徹するのか。明治以来和魂
  洋才で来た日本は、精神面における文化的融合の課題が残っている。単なる
  復古主義でもなく、西洋人も納得できる、和の理論の確立が必要である。

  意見の相違はあってもお互いが話し合う場をもつ。犬猿の仲の薩長を結んだ
  竜馬はすばらしい。彼は脱藩したからこそできた側面もある。組織の中にい
  ては、その枠を超えるのは容易ではない。その意味では政党、宗教イデオロ
  ギーを超えた土俵を設定しなくてはいけない。

 2、国軍の解体、再軍備放棄を唱った憲法9条、憲法問題、極秘文書が公開さ
  れ、マッカーサーメモは新憲法制定の意図が明らかになった。「護憲か改憲
  か第3の道は無いのか?」5月3日は憲法記念日であるが、公開討論で改正
  派と護憲派が共に話し合える共通の土俵を設定したい。  

  本当は何か真実を探すことが大事。今、どのような信念をもっているかが問
  題ではない。
  日本のための安保ではなく、世界平和の実現するための日米安保、かつてワ
  シントンで「世界平和のための日米関係」という演題で中曽根首相がスピー
  チした。米国では大変好評であった。日米が世界平和実現のために役割分担
  をとり決める。日本は、再軍備、核武装すると軍事費は馬鹿にならなくなる。
  北朝鮮はGDPの30%が軍事費。軍拡の中国。日本は米国の了解の下に、
  ソフトに重点を置く。国際協力のためのODA。大学にいる時代から退職金
  を計算するよう内向きの青年ではなく、二百万人くらいはODAを使って世
  界で派遣。世界では家がなくて難民になっている、学校に行く金が無く遊で
  いる、ギャング化。麻薬に手を染め、金欲しさに犯罪に走る。ODAは今ま
  で物に対して金を投入してきたが、物を生かす人が育っていない。ODAの
  期間が過ぎると現地にメインテナンス体制が出来ていないので機械はそのま
  ま野ざらし。病院を寄付しても、現地人がお金欲しさに闇に医療器具を売っ
  てなくなる。そうしたことの起こりやすい物中心のODAより、人に教育投
  資する。日本人の語学力もつく。ハーバード大学等米国に有名大学では入学
  時、学力だけでなく、ボランティア経験も入学審査の有力材料である。

 3、世界の軍事力、日本は最小限にして、世界のための貢献策を増やす。首相
  が使命感を持って訴えればできる。明治時代の指導者には、国を背負ってい
  るという責任感があった。今は世界に対する責任感が問われる。無防備の空
  想論ではなく、軍備も必要。それ以上に「世界平和のための積極的戦略の確
  立」が急務。
  教育と防衛問題が2大問題。第2次大戦は聖戦だったという人もいるが、誤っ
  たことは誤ったことと認めなくてはいけない。その点、ドイツは偉い。ただ
  日本の良いところまで捨てる必要はない。これからは世界のために犠牲精神
  を発揮すべきだ。

 4、原子力問題、原発廃止の声が強くなっている。米国は実現性の確かなウラ
  ン原発を選択したが、今や再び安全なトルウム溶融塩炉塩炉原子炉が注目さ
  れる。生前西堀栄三郎先生が取り組み、今チェコが意欲的。トリウムは世界
  中にあるし、核兵器には役立たない。以上、文化(アイデンティティー)、
  安全保障(防衛)、エネルギー問題(原子力)に対する国論の分裂状況を収斂
  し、国民的コンセンサス作りを目指すべきときであること強調したい。

 一色:憲法第9条の戦争放棄は、理想論かもしれないがすばらしい宣言だ。経
   済優先で行った原子力政策こそが問題だ。詩聖タゴールは「厳しい試練が
   大きい程、我々の力は強まったり、行き渡ったりするのです。この苦しみ
   によって得られたものは、次第に我々の精神にとって本当の宝になってゆ
   きます。」と言っている。
  
 

 発題2「東日本大震災、原発事故に対する我が国の対応」廣野 良吉 氏
  
成蹊大学名誉教授・元国連経済社会理事会(ECOSOC)開発政策委員会議長

   持続可能な社会をいかにつくるかは全地球的課題である。資源問題、環境
   問題からも現在のままでは持続不可能であり、自然との調和や環境保全が必
   要不可欠である。
   先進国ではこうした考え方に国民的合意があるが、途上国ではまだまだ経済
   発展しないといけないし、貧困脱却や格差是正の優先順位が高い。 一方的
   に先進国の論理で進めるのはおかしいことは当然であり、植民地主義でも帝
   国主義でもない21世紀の今日では、多様性を尊重しながら、先進国の論理
   と途上国の論理の融合を図る必要がある。さらに、21世紀は中央集権国家
   ではなくて、地方分権時代である。それぞれの地域で活躍しているNGOに
   よる問題指摘、地域社会のニーズを汲み取ることが重要になっている。

  眼を原発の問題に転じると、「米国西海岸にも放射能到達」というのは事実
  だが、その放射能の線量は微量であり、人体への影響はほとんど皆無と言わ
  れているが、本当はどの程度のものなかのかは、すべての人が関心を持って
  いる課題である。政府、自治体、民間企業、NGO/NPO。また個々人は、
  原発事故発生後、何をしてきたかは、既に皆さんがご存じのとおりで、ここ
  での言及は避ける。ただ米国をはじめ多くの国々からの支援があったことに、
  日本人すべて感謝している。特に、米海軍の航空母艦ロナルド・レーガンは
  じめ、2万人の軍人が投入されたり、原発事故では、多くの原発関係者の支
  援があったのは、日米同盟という絆だけでなく、原発事故の処理問題と原発
  の将来に多大の関心があったことが大きい。

  その反面、大震災後横田基地の医師グループの友人から衝撃的なメールをい
  ただいた。米軍医師団は日本政府に対し、「大震災被害者を援助する用意が
  ある」と申し出たが、「医師の援助はいらないと断られた」という。小生の
  理解では、日本政府の申し出を受けたのは厚生労働省の担当者で、その判断
  が日本政府の意思と見なされてしまったのは、残念である。多くの途上国か
  らの支援も多々あり、今日の新聞報道でもクエートは500万バレルの石油
  の無償供与、金額にして435億円を申し出た。過去のつながりがあったか
  らだが、その気持ちはうれしい。
  今回の大震災では、日本人の冷静な対応や団結力、略奪のなかったことなど
  で、日本人のすばらしさが世界から賞賛されたが、原発では違っている。原
  発処理の問題では東京電力や政府の対応のまずさが露呈された。日本政府の
  政策決定とその発表の仕方はまずい。今回の政府の対応は、自民党政権当時
  と同様に、余りにも慎重で、情報を小出しし、それも遅すぎるという、いわ
  ゆるダブルTL(ツーリトルツーレイト)だ。そのために、どうしても、政
  府に対する不信が増幅され、情報隠しや情報操作という疑念も生じる
 
  さらに、政府の対策の正当性を確保するために、もろもろの意図的な誤訳を、
  マスコミも臆面もなく使用している。経済産業省の原子力安全保安院という
  のも、英語ではNuclear and Industrial Safety Agencyであって、原子力工
  業安全院となっており、保安(Safety Protection)という言葉は使用され
  ていない。政府の言葉の使い分けには今までも疑問が多々あった。1980
  年代、日米間でコンピューターチップをはじめ多くの貿易摩擦問題が発生し
  た。貿易摩擦の解消にむけての日米合意文書では、英語ではU.S.-Japan
  Structural Initiative Meeting(日米構造改革イニシャテイブ会合)であっ
  たが、日本政府は日米貿易摩擦会合という名称を使用し、内容をまったく示
  さないことにした。マスコミは政府の言うとおりの名称を使用し、その無批
  判・堕落ぶりを露呈してきた。同様のことは、政府の国民に対する
  accountabilityを、本来の国民に対する政府の「負託責任」を、単なる「説
  明責任」と和訳して、専門家による度重なる誤訳訂正要求にも拘らず、ごま
  かして今日に至っている。

  今回の原発事故の処理過程でも、東京電力、政府によってすべての情報が公
  開されてきたのかということに、世界の人々、マスコミや多くの政府も疑念
  があるのは、日本の新聞報道でもますます明確になってきている。今回これ
  ほど大きな被害が生じたのは、1979年のスリーマイルや1986年のチェ
  ルノブイリの原発事故から学ばなかったからである。4半世紀前のチェルノ
  ブイリ事故の後に、国際原子力機関は報告書をだしており、その結論は、1
  986年以前の原発はすべて撤去すべきだというものだった。日本国民、い
  や世界の人々への予想される被害よりも、自社の経済的利益を考慮して、東
  京電力はこの歴史的教訓を反故にしたといって過言ではない。それを追認し
  たのは、経済産業省原子力安全保安院である。まずこの事実を深く反省しな
  ければならない。

  大変残念ながら、自民党政権下の日本政府は、原子力発電は安全と考えて、
  小中学校の教科書副読本でもそう教えてきた。危険なものという前提にたっ
  た保安への厳格な対策が必要だったにも拘わらず、その安全対策を怠ってき
  たといってよいであろう。英国では、原子力発電は危険なものだが、現在の
  電力需給から設置せざるをえないと結論づけている。その意味では、日本で
  は感情的議論に終始しており、原子力発電が本来的に危険なものといって国
  民に不安感を与えことは良くないとし、結果的にしっかりした防備体制を構
  築するのを怠ってきたといってよいであろう。

  私の家内は日系米国人だから米国大使館から「80キロ以内にいかないよう
  にしてほしい」と連絡を原発事故直後早いうちに受けた。また甲状腺障害を
  最低限に抑えるためのヨウ素131対抗剤を送ってもきた。フランス大使館
  は在日フランス人への日本退去と日本への旅行制限を勧告し、ドイツ大使館
  は在日ドイツ国民に関西方面へ避難するよう勧告した。ところが日本政府は
  出したのは6キロ以内、後に10キロ以内、最後にようやく20キロ以内の
  退去勧告だった。欧米諸国の大使館は万が一のことを考えて自国民へ避難勧
  告を出したが、日本政府は人々が動揺しないようにと万が一の避難勧告を躊
  躇したといっているが、これは日本政府が如何にも国民のことを考えている
  ようにみえるが、実際には、政府は国民の情報収集・理解力、分析力、判断
  力を信頼していない証拠であるといってよいであろう。

 
市河政彦: NPO法人マンション管理総合支援センター代表

  原子力発電所は結局、白紙に戻すという。しかし、原発は地下に作るように
  したらどうか。東京電力にこれを聞いたが、地下に入れることは考えたこと
  もなかったという。
  核実験を地下でやるのは放射能がもれないからだ。わが国は青函トンネルを
  作った実績があるし、東京湾アクアラインや地下50メートに掘られた大江
  戸線も作った。これらは今回の巨大震災でもびくともしなかった。なぜ地下
  に原発を作ろうとしなかったのか、弊害があるのか、各党と行政に質問状を
  出すべきだと思う。

  私は長崎で1945年8月9日の原爆を体験しているが、2週間もたたない
  うちに放射能で汚染された町を友人や親戚などの安否を尋ね近く歩き回った。
  「ほうれん草を食べるな」というけど、道にあったとうもろこしを拾って食
  べた。当時、放射能があったとすればいろいろ病気になったはずだ。それで
  も81歳の今まで病気らしい病気もない。それに比べると、今回の原発事故は
  騒ぎ過ぎではないか。

 松野:メディア評論家・信勇会 代表

  なぜ海に近いのかというと、原子炉を冷やすためだ。排水を捨てるのに
  便利だからコスト削減になる。人命よりもコスト優先と批判されてもおか
  しくない。オバマ米大統領は、世界に原発を1000基つくろうとしてい
  る。この原発は地中に埋める小型原発だ。私は原発反対だ。軍事利用と民
  間利用の区別があいまいで、人体に対する影響もわかっていない。チェル
  ノブイリから25年がたった。遺伝的影響もありそうだ。

 
久山純弘: 前国連大学客員教授・元国連事務次長補

  東日本大震災は地震や津波だけでなく原発に関わる人災的要素が大きい。

  これが阪神淡路震災と質的に異なる点だ。我々の思考・生活態度、価値観等、
  今まで通りで良いのか見直さざるをえない。日本の政治の心もとなさ、とり
  わけ原発の危機管理体制の脆弱性が露呈された。

  日本の原発の多くは活断層の上に建っており、フランスの様に国土が岩盤の
  上にある国と原発問題について同じ土俵で議論するのは漫画の様なものだ。

  また指定された避難場所に逃れたが津波の大きさが「想定外」であったという
  ことで命を落した多くの人達、しかも地震・津波では命拾いしたにも拘らず、
  その後の避難所の劣悪な居住環境、満足な食事はおろか必要最低限の医療も
  受けられないために高齢死亡者が続出するという現実。

  日本政府が唱導している「人間の安全保障」は非常事態とは云え一体どうなっ
  ているのであろうか。まず足元を固める好機だ。
  ただ今回の震災はポジティブな側面もあった。即ち、まず原発保有・推進国
  にとっても原発の安全性・危機管理面で大きな教訓、警鐘となったこと。ま
  た国の内外からの多くの支援に象徴されるごとく、国際的にも同じ人間とし
  て心と心のつながり、「敵対でも迎合でもない関係」が芽生える契機となっ
  た。

  尚、復興への対処に関しては、我国は現在再生するか二流国以下に成り下が
  るかの岐路に立たされているとの認識の下、まず政治・リーダーシップの重
  さに政治家、社会全体が目覚め、当面原発事故収束を最優先としながらも、
  天災+人災である今回の教訓に学びながら単なる復興ではなく、新たな発想
  ・仕組みの下に社会全体の持続的復興を目標とすべき。最近立上げられた復
  興構想会議もこの線に沿って、しかも国民の多様な声に真摯に耳を傾けなが
  ら(そのためのメカニズムも必要)作業を進めるべきだ。
 
 
伊勢桃代: 国連大学初代事務局長・元国連本部研修部部長

  今回の大惨事を機に、復興のみでなく、日本全体の現状を見直し、創成を成
  し遂げる必要があると考える。それら主な点をのべてみたい。

  大半の国民の党派を超えての政府への不信感は根深い。どうすれば信頼が回
  復できるのであろうか。

  国民の知的能力はマスコミが想定する、又いろいろな意味でマスコミ自体の
  能力より上であるように見える。そして、党利党略でやってきた政治家より、
  国民の実生活に結びついた判断力の方が上であろう。革命なしでどう社会を
  構築するか。精神的革命は必須である。

  又、いろいろな決定のプロセスを逆さまにするような新しいやり方を考える
  べき。  
  世界中でただ1つの被爆国であるのに、核についての国民的な議論もできな
  い。まともな教育もしていない。そして今回世界に露呈した日本の国際性 
  の欠如は恐るべきものである。  
  英語を習うと日本語ができなくなるという記事を掲げた本が200万部も売
  れた。だが英語も日本語もきちんとできない人が多いというのが真相だ。 

  128の国が援助の申し入れをした。この大惨事の時にこういった援助はき
   ちんと受け取ってほしい。34カ国から医療援助が申し出されたが、地方
   から要請がなければ政府は行動を取らないと云う基本を守った。だが町役
   所なども流されている現状では現場からの要請は無理であった。国際的好
   意は無駄にされた。

  日本再生をするのであれば、誰かがやるのではなく、国民総動員でやること
  が必要であろう。日本では提言する、又意見を出す人を殺す、さしさわりの
  ない人をトップにすえるなどの文化を変えていく必要がある。  

  意識改革、考え方を変える。頭脳と勇気を持った市民、専門家、官僚、学者
  などが一緒に意識改革を進める必要がある。政策決定の際には、外から日本
  をみることも必須である。
  IAEAが土壌の数値が高いから気をつけるよう警告したが、原発安全委員
  会からは、日本は数値を測っていないと返事をしている。こういった返事で
  は、安全か危険なのかわからない。核の問題は世界の問題であり、汚染度に
  ついて、「日本ではこうだ」という態度は受け入れられない。世界唯一の被
  爆国として、日本が率先して核問題、国際基準の確立などに対処しなければ
   ならない。

  今回の災害と関係し教育の貧困、統計やデータにかかわる教育の欠如が露呈
  されたように感じる。
  明らかに変動している地球の状態を考えただけでも、長期的視野が政策決定
  に必要であることは明白である。地球がこのままだということや過去のしか
  も近年の災害の繰り返しをベースに想定して、原発を作るのはとんでもない
  ことである。単年度予算で動く日本では、政策が短期思考に基づきやすい。
  一年の予算がでるとかではなく、これからは戦略が必須である。

 大脇:言葉は生活から学ぶのが一番だ。その意味では留学は良い方法だ。20
   0万人ぐらいは、日本には徴兵がないのだから海外ボランティア送り出す
   ような制度を作れないものか。「弟子は師におよばず。」先生が会話出来
   なくて生徒が出来るはずがない。海外からの英語教師は一年契約となって
   いる。続けたくても日本の教師の資格得られない。日教組が、「職を奪わ
   れるから」と反対するかからある。海外では日本語教育は、日本人が教え
   ている。「米国発日本人学校」、ほとんど全滅、文科省が日本人学校の単
   位を認めなかったからだ。逆に米国の大学は日本での単位を中退、途中編
   入であろうと公認してくれる。文科省はあまりにも世界の教育現場を知ら
   ない。

 武藤:日本西洋倫理学会、日本思想をはねつける。高校の倫理教科書、全て西
   洋のものだ。和の哲学など、日本の大学は受け付けない。大学人が“ガリ
   レオの地動説”を受け入れない。  伊勢:自分が決めるという自信をも
   つ必要がある。事なかれ主義がはびこる。東京が危ないというと、まどわ
   すなといわれる。最悪を想定して対処しようとせず、奇麗事ですまそうと
   する日本人。特に原発に関して。  

 一色:最善を希望し、最悪に備える。

 〜〜〜〜〜 フリーディスカッション 〜〜〜〜〜〜
     

 X :安全委員会には、すばらしい専門家が委員をしている。しかし、「内閣府
   の一員なので発表できない」というのは官僚的発想だ。科学者のデータ、
   いいものがあっても出てこない。御用学者になっている。

 廣野:各省審議会、御用学者がいる。選ぶ過程では、妥当と思う先生に関し、
   意見を省内で聞く。省の政策に反対だから委員にさせないということはな
   い。私は環境問題では共産党員といわれた。でも公害対策委員にもなった。
   批判は許される。

 一色:真実を述べると迫害を受ける構図はいかがなものか。    
    
 濱川:石巻へ娘と一緒にバスでボランティアに行った。仲間がヘリの被災地への
    着陸許可もらったが、官から特別運用はそろそろやめにするとの打診がきた。
    民間の自腹で動いている。赤十字には多くの義援金があつまる。しかし、
    国民に何かしたといった安心感だけ与えて、すぐには役に立たない。赤十字
    は飛行隊を持っているが、緊急輸送するためということで、被災者支援活動
    には飛んでいない。赤十字で働く人の中にも忸怩(じくじ)たる思いの人も
    いる。日頃久山先生も提言されているように、公共の意思決定過程に民間を
    入れるべき。

 渡辺:なぜ日赤は動けないのか?

 伊勢:どういう対応するか、モデルを作る必要がある。意思決定過程に民
     間いれる。

 廣野:震災ボランティア連絡会議に問題提起するように。

 濱中:患者を邪魔者扱い。市民が蜂起すべきとき。

 大脇:自分は何ができるか?「和の実学」の大和先生の唱道されているように、
   身近な所から「隣人の為に生きる」互恵人間の生き方に努めること、地球
   市民機構を通じて分極化している文化、憲法、原発問題に対してコンセン
   サス作りにための公開討論の場を提供して行きたい。

 一色:身近な所から具体的な行動を為してゆくことが大切です。私の関係する
   ウクライナCCI駐日代表部に働きかけたことから、ウクライナ政府が放
   射線計測器を1000個寄贈するとのことです。増産する製品の受け入れ
   先も決定しています。哲学者の三木清は「断念することを知っている者の
   みが希望することができる。断念できないものは真の希望をもつことがで
   きない」と言っている。希望とは漠然とした状況ではなく、覚悟も問われ
   る。不安に満ちた期待でもない。不確実なことから確実なことへの移行で
   はない。そうではなく、確実性から可能性への移行だ。そうした創造性に
   満ちた可能性の扉を開かなくてはならない。今、海流を使った発電にやっ
   と特許がおりた。原発だけに頼るのではなく、発想を変えなくてはいけな
   い時だ。

 
当日参加者の追加コメント:

  昨日、地球市民機構フォーラムでお世話になりました松野恭信です。昨日は
  縁合ってご挨拶をさせていただきましたので、このように電子メールにて再
  びご挨拶をさせていただきます。

  私は昨年から執筆・講演・勉強会を通して、個人・組織・国家の三位一体に
  よる意識改革を提唱しております。
  物理的思考(西洋哲学・科学)も、精神的思考(東洋哲学・科学)も、両方
  とも必要であり、そのバランスが重要だと考えています。現在はあまりに科
  学万能主義的な考えが蔓延しているため、精神的思考の重要性を改めて説く
  必要があるかと思っています。企業における考える力や実行する力が徐々に
  欠如し続けているのも、それが根本的な原因だと勉強会を通して確信しつつ
  あるところです。
  結局、最も大切なことは個人の意識のレベルアップであり、それによって組
  の底上げも行われ、結果的に国力の向上にもつながるものと信じています。
  そのためには草の根運動を地道に続けていくしかないと考えています。

  また最近思うのですが、私たちが思うほど個人の意識というのは小さいもの
  ではなく、多くの人や自然の摂理と密接に影響を及ぼしあう関係にあるので
  はないかと思っています。
  すなわち自分が変われば、周囲の人をも変えることができるという発想です。

--------------------------------------------------------
  放射能汚染、特に内部被爆の恐ろしさについては、当面、食物の表面に付着
  する放射性物質に気をつけさえすれば、それほど神経質になる必要はない。
  しかし、長い目で見れば話は別だ。放射性物質が穀物・野菜・魚・肉など全
  ての食物の内部、すなわち組織細胞の中へと拡散することが予想される。 
  放射性物質は、大気や土壌や海や川にも大量に放射されている。穀物や野菜
  や魚や動物の内部に放射性物質が取り込まれ、まわりまわって人の体内にも
  入ってくる。長い年月という視点に立てば、食物連鎖、生物連鎖による内部
  被爆は日本で生きていく以上、どうやっても防ぐことはできない。

  都内では、個人ではなく、団体の水買占めにより配送業者が忙しいとのこと。
  将来、水が一番問題になるのかもしれない。大切なことは、3年後、5年後と
  いったスパンで考えることであり、さらに10年後、20年後の長い視点で考え
  ることである。

  それでは長い視点で考えた場合、私たちはこれからどうすればよいのだろう
  か?それは、私たち自身の生活習慣を改善し、「自己免疫力」を高めること
  です。
  癌細胞は正常な人の体の中にも頻繁に発生する(健康な人でも毎日5,000個
  程度の癌細胞ができる)。正常な人の場合、適切な自己免疫力が癌細胞を破
  壊してくれるため癌は増殖しない。免疫系の細胞が正常であればこそ、癌は
  大きくならない。人間の体の中には病気にかからないための自己免疫力が本
  来備わっているからである。いまその自己免疫力が長年にわたる悪い生活習
  慣により低下している。自己免疫力を復活させれば、たとえ放射性物資から
  内部被爆を受け組織細胞がダメージを受けたとしても、自己免疫力が助けて
  くれるのである。

  病気を退治するのは病院や医者ではなく、自分自身だという考えを強く持つ
  ことである。
  病院などで「先生にお任せします」という言葉を耳にすることがあるが、そ
  のような姿勢では病気に勝てる筈がない。病気を克服することは自分自身の
  問題で、自分自身の生活習慣を改善すること。自己免疫力を高めるため、食
  事の質を高めることが大切である。「機能性食品」を使った新しい「免疫療
  法」も注目されている。「細胞賦活作用」のある薬も効果的だ。これらは体
  の「自然治癒力」を高めてくれる。

  生活習慣を改善していくに従って、私たちの「ものの考え方」、他人との接
  し方も変わっていく。私たち自身が変わり始めるということだ。「絶対に克
  服する」という強い信念を持つことが大切である。生活習慣を変えるには行
  動を変え、考え方を変え、自分自身の中に規律を作ることが大切になる。

  人間とは、助け合って生きていける動物である。人間の脳は人との協調を前
  提にした作りになっている。このような国難にあたり、私たちは自分自身の
  ことを考えると同時に、他者の視点で考える必要がある。結局、自分自身の
  身の安全にもつながっていく。

  国や地方も、企業組織も、私たち個人も、競争型社会から共生型社会へと徐
  々に変えていかなくてはいけない。適正な競争自体は進歩のためには必要な
  ことであるが、競争と協調の両立を図る国作りが望まれてる。その良い事例
  が現在のスウェーデンなのかもしれない。

  社会問題・通信メディア評論家 信勇会 代表 松野 恭信
  〒140-0002東京都 品川区 東品川2-5-6 天王洲ビュータワー 1801
  (TEL) 03-3450-0116 (Mobile) 090-3508-9896
  (E-mail) y.matsuno@m3.dion.ne.jp
                            

   

  ご意見は下記へ  Junichiro Owaki
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